加藤ミケ
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追憶のヒト
2008-03-09 Sun 21:04
「切なくて、苦しいときは、思い出して。

  あたし、あなたがいたから頑張れたんだよ。」



永遠に繰り返される、記憶の中のきみの言葉。






『きみがくれた勿忘草』




それは、とても青い日だった。
鮮やかな赤でも、心を撫でる黄色でも、すべてを覆ってしまえる黒でもなくて、
ただひたすらに真っ青な、そんな色に喩えるのが相応しい気がする。そんな日だった。

季節は夏だった。今は冬だけれど。
だから余計になのかもしれない。
夏の香りを思い出すともどかしい、そんな気になるのは。

あの日、綺麗な死に顔が其処には在った。
残酷な程の潔白というような表現が似合いの、あの病室できみは息を引き取った。
その病室は個室で、もう為す術もなくなった医師が立ち尽くしていたことを記憶している。
きみの親は泣いていたね。耳障りなくらいにヒステリックな声を上げてさ。
でもこんなことになったのは、その人達のせいなのにな。
そう、きみがその人達に突き落とされて色々なものを失ったせいなのに・・・。
全く笑わせてくれる。僕は許せない。まぁ、僕が許さなかったところで何も変わりはしないのだろうけど。
こんなことになる前は、きみとずっと一緒の将来の希望さえも溢れていたのに。
もうきみはいない。
それがこんなに虚しい、過去を彷徨うことしか僕はできなくなった。
このままじゃ駄目だって知ってるけれど、きみ無しの世界はあまりに詰まらないんだ。

あの日、きみは笑いながら逝った。安らか過ぎる笑みで。
この世の何よりも美しい笑みで。そして、最後の最期に呟いた。

「・・・・・が、す、・・・きよ。どうか、しあ・・・せに・・・・ね。」

それがあんまりにも弱弱しくて、でも愛しくて。いとおしすぎて抱きしめた。
その時の感覚は、苦しかった。きみのカラダがひどく細くて、折れてしまいそうな気がした。


そんないっそ清々しいほどに虚しい青い日
(思い出せば、まだ生きていなきゃならない、そんな気持ちになる。)
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